11
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
21
23
24
25
26
27
28
29
30
   

結婚、そして……

男「今日もいい天気だな~。こんな日は外に出かけるに限る」

エルフ「男さ~ん。ちょっとお皿を出してもらっていいですか?」

男「ああ。少し待っていてくれ」テクテク

エルフ「今日は自信作です。味見もちゃんとしましたからお口に合うはずですよ」ニコリ

男「そうか、それは楽しみだ」

エルフを受け入れてから早数年が経った。まだまだ世間のエルフに対する扱いは厳しく、結婚を考えていた僕だったが、エルフとの結婚を認めてくれるような法律は存在しなかった。
そのため、エルフとは正式に夫婦という関係ではないが、形だけでもと指輪を彼女に贈り、実質的に夫婦としての生活を送っている。
指輪を渡した時のエルフときたら、それはもうボロボロと涙を流して喜んで、こっちとしても思わずもらい泣きをしそうになったほどだ。
穏やかな日々を二人で過ごして、ちょっとした旅行に出たりもして、二人だったこの家にも新しい住人が増えた。

エルフ娘「お父さ~ん。おはよ~」

男「ああ、おはよう。しっかり顔を洗ってきたか?」

エルフ娘「うん! お母さんがね、朝起きたら顔を洗って来なさいって言ったの。だから、ちゃんと洗ったよ」

男「そうか、そうか。よくできたな」ナデナデ

エルフ娘「えへへ~。お父さんに褒めてもらっちゃった」テレテレ

エルフ「あっ! エルフ娘ばっかりずるいです。男さん、私も! 私も!」

男「お前な……。子供と一緒の扱いされて嬉しいか?」

エルフ「甘えさせてくれるならなんだっていいです!」キリッ

男「はぁ。しょうがないやつだな」ナデナデ

エルフ「えへへへ~」デレデレ

エルフ娘「あ~。お母さんずる~い。わたしも! わたしも!」

男「二人とも……。僕に朝食を食べさせてくれよ」ナデナデナデナデ

……



男「今日は天気もいいし、出かけるとしよう」

エルフ娘「わ~い。おでかけ! おでかけ!」

エルフ「それじゃあ、昼食の準備をしておかないといけないですね。男さん、私が準備している間エルフ娘の面倒見ていてくださいね」フフフ

男「了解。ほら、エルフ娘。お母さんの準備ができるまでお父さんと待ってようか」

エルフ娘「は~い。お父さんの胸にダーイブ」ピョーン

男「あはは。エルフ娘は元気だな~」ヨシヨシ

エルフ娘「くすぐったいよ、お父さん。でもね、わたしお父さんに撫でられるの大好き!」スリスリ

男「おお。この年にしてこの甘えよう。これは将来男を落とす魔性の女エルフになりそうだ。お父さん今から悪い虫がつかないか心配だよ」

エルフ娘「悪い虫ってな~に?」

男「ん? それはね、エルフ娘に手を出そうとする怖~い男の人たちのことだよ。
 大人になったら増えると思うけれど、今のエルフ娘も十分魅力的だからエルフ娘のことを悪い目で見る人たちがエルフ娘のことを狙っているんだ」

エルフ娘「やだ、やだ。怖いよぅお父さん」

男「大丈夫、そんな奴らが現れてもお父さんが魔法で追い払ってあげるからね。エルフ娘に手を出すような男は……ふふふふふふ」

エルフ「……全く、子供相手に何を言ってるんでしょうね男さんは。はぁ、エルフ娘が生まれてからというものの子煩悩になってしまって困ります。
 私の相手もしてくださらないと、寂しくて泣いちゃいますよ」

――草原――

エルフ娘「わ~い。おっきな原っぱだ~」ピョーン

男「こらこら、エルフ娘。あんまりはしゃぎすぎると怪我するぞ」

エルフ「あんまり一人で遠くに行っちゃダメですよ」

エルフ娘「大丈夫だよ~。わ~い、わ~い」トコトコトコ

男「まったく、元気すぎるのもある意味困ったものだな」

エルフ「そうですね。でも、楽しそうにしてくれてよかったです」

男「エルフは楽しんでいるか?」

エルフ「それを聞きますか? 私はあなたと一緒にいられるだけで楽しいですよ」フフッ

男「まったく、そんなことばかり言ってるとお仕置きするぞ」

エルフ「最近はあの子がいてご無沙汰でしたし、今夜にお願いしますね」

男「しょがないやつだ。いくつになっても世話が焼けるよ」

エルフ「甘えたがりですから」ニコリ

男「……」ジーッ

エルフ「……」ジーッ

……チュッ

男「……ははっ」テレテレ

エルフ「……ふふっ」テレテレ

エルフ娘「あ~! お父さんとお母さんチューしてる。らぶらぶだ~」

エルフ「あら、見られちゃいましたね」

男「そうだな」

エルフ娘「ずるい、ずる~い。私にもチュー!」

男「はいはい。ほら、こっちおいで」

エルフ娘「うん!」トテテテ

男「それじゃあ、エルフ娘にも」

エルフ「ええ、一緒に」

……チュッ

エルフ娘「ほっぺにチュー」テレテレ

温かな日差しの下、三人の親子が笑いながら戯れている。世界はまだまだ彼らに厳しい。
だが、ささやかな幸せと共に彼らはこれからも毎日を精一杯過ごしていくだろう。

エルフ「……そ~っ」男「こらっ!」 after story 結婚、そして…… ――完――
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

Secre

こねこ時計 ver.3

CATS
Sweets

プロフィール

建野海

Author:建野海
扉の中の部品たちへようこそ。

名前:建野海

twitter @tateumi よかったらフォローしてください。


好きな食べ物: 和菓子、洋菓子などデザート類。

趣味: 読書、ツーリング、ゲーム、ピアノ、映画鑑賞。

好きなマンガ:
ワールドエンブリオ
修羅の門
     3月のライオン
     エリアの騎士
     フルーツバスケット

好きな小説:ダレンシャン
      白夜行
      スロウハイツの神様
      向日葵の咲かない夏
      白い巨塔など。

好きな映画:プラダを着た悪魔
      ワイルドスピード
      僕駐
      インセプションなど。

好きなゲーム:キングダムハーツ
       テイルズ
       ルーンファクトリー
       ゼルダの伝説など

好きなアーティスト:福山雅治
          宇多田ヒカル
          UVERworld
          アンジェラアキ
          

最近の記事

最近のコメント

カウンター

Twitter

 

月別アーカイブ

カテゴリー

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
小説・文学
2209位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
オリジナル小説
444位
アクセスランキングを見る>>

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブロとも一覧


旅の空でいつか

標準装備で。

CANDY BOX

クリスタルの断章

現実エスケープ

BSR

白と黒の交流所

みくちょんの毎日

木綿湯のぶろぐ

気ままな雑記帳

saichi放送局

とあるゲーマー武装紳士の日常

星のゆりかご

Melt Sugar

小さいにっぽん頑張れ、2ch,大騒ぎ

Twilight of midnight

hana.bana