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甘い台詞バトン

甘い台詞バトン

Q1 君のそばで
A1 「側にいてもいいかな? り、りゆう!? ……心配なんだよ、キミのことが」
Q2 初めて
A2 「名前で呼んでくれたね。ずっと、待ってた」
Q3 心から
A3 捜し求めてた答え。見つからなくて当たり前だ。こんなにも近くに隠れてたんだから。
Q4 探していた
A4 「こんなところにいたんだ!? ほら、帰るよ。これからはずっと一緒だから」
Q5 まるで
A5 見慣れた景色が一新されるほどの衝撃だった。金色の髪をした妖精が、太陽に照らされて姿を表す。
Q6 本当に
A6 「世話が焼けるなぁ。それでも手伝っちゃうのは、惚れた弱みかな?」
Q7 君という存在
A7 「それが、おれにとって、どれだけ大切かわかってる?」
Q8 俺にとって
A8 「キミの変わりはいないんだ。好きなんだよ! 他の誰にも渡したくない!!」
Q9 ずっとずっと
A9 一緒だった。最初は他人、次に友達。いつの間にか家族みたいに感じてた。でも、いつからだろう? 側にいるだけでこんなに胸が苦しくなりだしたのは……。
Q10 永遠に
A10 いつまでも一緒だって思ってた。でも、永遠なんてない。だからわたしがずっと捕まえててあげる。もう離さないから。
Q11 笑って
A11 「いいとも~。あ、あれ? 違った? ちょっと、話と違うじゃな……。キ、キスで誤魔化そうとしたって許さないから!」
Q12 だって
A12 最近料理作ってくれないじゃない。二人で食べるの、ま、まぁそれなりに楽しみにしてるから。
Q13 一緒に
A13 帰る? 嫌ならべつにいいけど。
Q14 共に
A14 歩んだこの道。振り返ると、さまざまな思い出たちが手を振っている。前を向き、わたしは先へと進む。彼と共に、これからも……。
Q15 有難うございました。
A15 甘いのはむつかしいです(ノд<。)゜。
こんばんは、建野海です。

「星空の下で」の甘いシチュを作るために甘いセリフのバトンをしてみました。

……もう、むり。なにこれ? 書いてて恥ずかしくなる。しかも全然甘くないし。

バトンは男女半々で作りました。台詞を言ってるキャラは練習を兼ねて、カインとアリサです。

二人ともこんなことをいう気配まったくありませんけどね~(笑)

とくにアリサ。この子がこんなことを言う日はくるのか!? (いや、こなきゃ甘い話しにならないか)


現在甘いシチュを募集中です。どんなものでもいいので意見をもらえるとうれしいです。
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たまには甘いもの

時々ふと甘いものが食べたくなることってありませんか?

生クリームの乗ったショートケーキ、カスタードがぎっしり詰まったシュークリーム。

甘さ控えめの羊羹、甘い菓子には必需品の抹茶。

ああ、想像してたら食べたくなりました。

といっても、今大判焼きを食べたばかりなんですけどね(笑)
(*´∇`)アハハ

つまり、なにが言いたいかというと……

たまには甘い話を書いてもいいんじゃない!!

えっ!? 上の菓子話関係ないじゃん……

……ヤメテ! 石を投げないで!! ちゃんと関係してるから。

いや、実は上に書いたお菓子の話しと同じで、唐突に甘い話が書きたくなりました。

ですが、よくよく考えてみると、甘い話なんて書いたことがありませんでした。
ナンダッテー( ̄□ ̄;)!!

そんなわけで、いつもの甘さ3? 苦さ7の割合を逆転して甘さ7、苦さ3くらいの話を書こうと思います。

ただ、長編になりそうな気がするので他の作品が進みづらくなるという……。

いいですよね! みんな苦い話や切ない話は悲しくなりますもんね!

明るい話があってもいいですよね! (自分が小説を書いてて孤独感を感じて切なくなってるだけ)

そんなわけでシリアスありの甘くなるような話しを書きます。

甘い話にはこんなシチュがあるよ! って紹介してくれる方がいらっしゃれば参考にさせていただきます。
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UTADA HIKARU SINGLE COLLECTION VOL2

こんばんは、建野海です。

今日は待ちに待った宇多田ヒカルのベストの発売日!!

さっそく買ってきました。

これです↓




初回限定版を買ったのですが、予約したときには特典DVDについて書いてなかったので、少し物足りないな~と思ってたのですが、買ってビックリ! Goodbye HapinessのDVDがついてました。

帰ってからすぐに見ましたが、最高でした。

今も、作業のBGMにCDを聞いてます。

ipodに入れるのはもう少し後になるかな? (*^□^*)
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「刹那のぬくもり、そして……」 2


「それじゃあ、お疲れ。また大学でな」

一緒に旅行をした友人たちと別れて、俺は電車に乗った。

車内は満員とまでは行かないが、座る場所がほとんどないため、肩にかけていた旅行用のボストンバックを床に置き、手摺りに捕まる。

空いている片方の手には家族へのお土産が入った大きな袋がある。中には母さんへ渡す旅行先の名物の菓子と、受験生の妹、千春へ買った合格祈願のお守りが入っている。

……にしても千春のやつ結構怒ってたな。

昨日の電話でのやり取りを思い出して俺はため息を吐いた。

受験前という大事な時期。それも、受験まで日が余りないため、千春もストレスが溜まってたに違いない。

そんな中、旅行先から土産の電話をするなんてことは少々軽率なことだった。千春が怒るのも無理はない。

やっぱ、帰ったらちゃんと謝らないとな。

車内で揺れに身を任せること一時間。目的の駅に着いたため、荷物を持って電車を降りる。

改札口を抜けて駅の外に出る。太陽の陽射しが眩しい。旅行から帰って来たのを祝ってくれているかのようだ。

家に帰るためのバスに乗ろうとバス停へ向かおうとすると、お腹がきゅ~と可愛らしい音を立てた。

そういえば朝から何も食べていない。どこか近くにある店にでも行って飯でも食べよう。

今いる場所から周りを見渡す。少し離れた場所にうどん屋が見えた。よし、あそこにしよう。

横断歩道を歩き、うどん屋までの道の間にある公園を抜ける。

公園を抜けるとうどん屋のすぐ近くにある横断歩道に着いた。ここを通れば終わりだ。

信号は赤、行き交う車が止まるのを待つ。

一応母さんにもうすぐ帰るって連絡入れとくか。

ポケットに入っている携帯電話を取り出す。ちょうどその時、信号が青に変わることを告げる音が鳴った。

携帯電話のディスプレイを見ながら横断歩道を渡る。

……一瞬。

世界が止まった。

背中に強い衝撃。あ、空飛んでる。いたい、イタイ。なにこれ? 車?

あっ……俺、跳ねられた。

ゴキッと嫌な音が響いた。温かい何かを感じる。思考が定まらない。

……なんだか、やけに、さ、む、い、な……。


……あれ? ここどこだ。

「佳祐! 佳祐!」

おかしいな、母さんの声がする。

「しっかり、しっかりしなさい」

「……ぁさ……ん」

うまく声がでないな。それになんだかふわふわする。

「けいすけ!」

…………。



「兄ちゃん、そこどいてよ」

……えっ?

「兄ちゃんだよ、兄ちゃん。俺たち今からブランコ使うんだから」

目の前に小学校低学年くらいの少年が二人いた。

「俺のこと?」

「そうだよ。さっきからずっとブランコに座ってボーッとしてるじゃん。使わないならゆずってよ」

「ゆずってよ」

少年達の言葉を聞いて確認すると、俺は確かにブランコに座っていた。

「うわっ! ごめんね。今退くから」

すぐさまブランコから立ち上がり、待っていた彼らに譲った。

「ありがと~」

二人ともお礼を言うと、早くもブランコを漕いで遊びだした。

やれやれ。ビックリしたな。それにしても、俺はあそこで何してたっけ?

必死に思い出そうとするが、思い出せない。

う~ん。ホント何してたんだろ。

ふと周りを見てみる。子供を連れた母親がたくさんいた。そう、ここは公園だ。

そうだ、そういえば旅行から帰ってきて腹が減ったから飯を食おうとしてたんだった。

ようやく目的を思い出した。たしか、この公園を抜けた先にあるうどん屋に行こうとしてたんだった。

目的を思い出し、さぁ行こうと決めたとき、何か違和感があることに気がついた。

なんか、足りない。

全体的に体が軽い。あるべきものがない。

……荷物がない!?

ついさっきまで持っていた荷物がない。辺りを探してみるが、見つからない。

もしかして盗まれたのかも。だとしたら、最悪だ。バイトで貯めたお金で買ったルイヴィトンの財布がボストンバックの中には入ってる。あれ、高いのに。

それに、お土産! せっかく千春の機嫌直すためにお守り買ってきたのに……。このまま帰ったら、なんか俺が意地になって怒ってるみたいだ。千春のやつ絶対許してくれない。

想像しただけでゾッとした。このままだとまた家に一緒にいるのに無視される。正直あれはキツい。前に無視されたのは千春が作った料理にダメ出しをしたときだ。

素直に美味しいかどうか言ってくれと言われたから、

『俺が作ったのより不味いから頑張れ。なんなら教えてやるぞ?』

と言ったら一週間無視された。あの時は泣きそうになった。

それにしても見つからない。しょうがない、警察に連絡するか。

ポケットに入ってる携帯電話を出して、連絡を入れようとする。

……ない。ない! なんでない!

携帯電話もなかった。服にある全部のポケットを探すが見つからない。

ボストンバック、お土産、携帯電話。荷物は全てなくなっていた。

……そういえば、今何時だ?

携帯電話がないので、公園にある時計を確認する。時計の針は午前八時を指していた。

時間おかしいだろ。こっちに戻ってきたの昼頃だぞ。もしかして、公園で疲れて寝たのか?

よくわからない現象に動揺する。

……もう、家に帰ろう。

いろいろなことが一気に起こり、頭の中で処理が行えない。ひとまず家に帰ることにした。



公園から一時間以上歩き、ようやく家に着いた。母さんの車がない。どこかに出かけたのか?

玄関のドアを開けようとするが、鍵がかかってた。

めんどくさいなと思いながら、玄関近くに置いてある植木鉢の一つを持ち上げ、家の鍵を取り、鍵を開けて家の中に入る。

「ただいま~」

返事がない。千春のやつまだ寝てるのか……。

靴を脱ぎ捨て、リビングに向かう。リビングに入ると、こたつの中に見知らぬ女性がいた。

……えっ? だれ?

近づいてよく見てみると、それは千春だった。髪の色は変わり、長さも長くなってる。髪を染めてエクステでもしたのか!?

「おい、千春」

まさか、これほど怒ってるとは思わなかった。まずい、グレやがった。完璧に受験を捨ててやがる。こんな髪じゃ絶対に受からない。

「お~い、起きろ」

反応がない。

「お~い、起きろ」

もう一度声をかけると反応があった。眠たそうにしながら起きる千春。だけど、俺の顔を見た瞬間、信じられないものでも見るかのような表情を浮かべた。

おいおい、さすがに帰ってきていきなりそんな顔されるのはキツいぞ。やっぱりまだ怒ってるのか……。

「おい、なんだよ。まだ怒ってるのか? 髪なんか染めて、お前学校どうするんだよ。俺が悪かったって。だから返事してくれよ、千春」

千春はしばらく黙ったままだった。

「おにい、おにいちゃ……おにいちゃ~ん」

しかし、いきなり泣き出した。

「え、えっ? なに? どうした、千春。なんかあったのか?」

突然のことに驚くが、ひとまず落ち着かせるために頭を撫でて慰める。

千春は俺の体をギュッと強く抱きしめた。さすがにちょっと恥ずかしい。

気まずさから視線を逸らすと、部屋の隅にある仏壇が見えた。

なに、あれ?

そこには、笑顔で映った俺の写真が飾られていた。
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挿し絵

こんばんは、建野海です。

今日は「苦くて甘い1日」について再び書こうと思います。

何故かといいますと、それは……

……挿し絵を描いていただけたからです!

絵を描いてくださったのはSugar'dさんです。

『Sugar'dさんのブログはリンクのMelt Sugarから行くことができます』


可愛らしい女の子の絵をよく描いていらっしゃいます。

何度かブログの方へ足を運ばしていただいて、絵を見ているうちに、この人に小説の絵を描いてもらえたらな~なんて考えて、図々しくもお願いしてみました。

そうしたら、なんと了承していただけました。無理かなと思ってたので、ビックリしました。

そして、今日そのイラストが届きました。

こちらです↓




すごいかわいい姉妹です。

自分は短編を書くときに必要最低限の設定しか考えてないことが多いです。

例えばこの話を書いたときは、登場人物が誰か、だいたいの年齢、髪の色、あとどんな話か。それくらいしか考えてません。

なので、姉妹の特徴を教えてくださいと言われたとき、「ヤバイ、これだけしか設定がない」と焦りました。

ですが、これだけしかない設定の中でもSugar'dさんは絵を描いてくれました。

この話を読んでいただいたことのある人は、この絵が「あの場面か」とすぐに分かると思います。

もし、読んだことがなければ素晴らしい絵のつまみにでもして読んで見てください。
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bitter or sweet ?

こんにちは、建野海です。

小説に関するバトンをしました。

こうやってバトンをやっていて気がついたのですが、自分はどうも苦い話を好むようです。

バッドエンドとかそういった話しというわけではありません。どちらかといえばハッピーエンド寄りです。

例えをあげると男の騎士と女の主とかです。

主従関係から絶対の信頼関係をお互い持っています。騎士も主も信頼以上の気持ちを持っていますが、立場上恋愛関係になるわけにはいかず、悲恋に終わります。

ですが、騎士は一生をかけて主に仕えて、主も変わらぬ信頼を抱いて一生を終える。

こういった結ばれないけど話しとしてはハッピーエンドのものとかが好きです。(バッドエンドが嫌いなわけではありませんが)

逆にご都合主義がすぎるのは微妙です。(嫌いではありませんが白けます)

たしか、先週の土曜にテレビでストロベリーナイトという作品が放送されました。

刑事ものでしたが、主人公は女性警察官。過去のトラウマ、ライバルの刑事への対抗意識、部下との関係。

日本のドラマを見ていて久しぶりにものすごくおもしろいと思いました。

……途中までは。

終盤、事件の首謀者が分かり、主人公が襲われてピンチになります。場所は廃ビルの中

相手は二人。片方は拳銃を持っており、主人公は手錠をつけられています。

犯人の一人は主人公を殴るなどして追い詰めます。そんな犯人に主人公は説教。

その言葉にもう片方の犯人が動揺します。動揺してる相方を説得している間に主人公は手錠を足から通して動けるようにします。

ですが、やはり動きづらく犯人の反撃にあい、廃ビルの崩れた部分に両手でしがみつき、今にも落ちそうな状況に。

そこで片割れの犯人が裏切り、もう片方の犯人を攻撃。

結局この後こっそり主人公の後をつけていた部下に仲間が連絡を取り、犯人逮捕ということでしたが……。

これのせいでものすごい白けました。それまでのわくわくした気持ちはなくなって冷めた目で見てました。

これは個人的意見ですが、どうして早く落とさなかったって思います。拳銃を持ってても殺さないのは話しを長くするためしょうがないと割り切っても、落とさないでじらすのはやりすぎ。

見た人は分かると思いますが、あの時点で犯人は主人公以外にもわかってました。捕まるのは時間の問題です。

ならば、あそこで無理に主人公を助ける必要はありませんでした。主人公は大ケガを負った。だけど犯人は捕まったというような展開がよかったです。

ただ、これは自分の意見であって、脚本をした人はあの話しがいいと思って書いたと思います。もちろんあの話しがいいという視聴者もいるはずです。

話がだいぶそれましたが、こういった性格が影響が影響してか、自分の作品は苦い作品が多いかな~って思います。

比率は甘さ3、苦さ7の割合かな?

続きを書いてくださいバトン

Q1 だって神様は
A1 私を救ってくれなかった
Q2 手を差し伸べるきみにぼくは、
A2 別れを告げた
Q3 「あいしてる」って好きじゃない。だって
A3 好きの上に存在するから
Q4 君が見つめる先にあるのは、
A4 可能性のある未来じゃなく、取り戻せない過去
Q5 ビンに詰めるならば
A5 手紙がいい。いつか君に届くような
Q6 思い通りに行かない現実に
A6 誰もが諦め、逃げ出し、立ち止まる
Q7 仮にぼくが死ぬとして、君はきっと
A7 泣いてくれるだろう。だけどいつか忘れる。きっと痛みを忘れるよ
Q8 夕日のオレンジに染まりながら
A8 二人の影が重なった
Q9 ぽつりと足元に落ちた雫は
A9 やがてたくさん降り始め、溢れでるホンモノを隠す
Q10 けれど、やっぱりぼくはこうして
A10 歩きだす
Q11 夢を見たんだ。
A11 懐かしく、大事な思い出
Q12 カメラのレンズ越しに
A12 新しい世界を映す
Q13 ぼくは決めた。
A13 真実を伝えよう
Q14 きらりと輝く星はまるで
A14 星からのメッセージ
Q15 ノートに小さく書いた言葉は
A15 「いつかまた」
Q16 お疲れさまでした。よろしければ感想をどうぞ。
A16 楽しかったです
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「刹那のぬくもり、そして……」

『お土産? そうね~お菓子を買ってきてちょうだい』

勉強の休憩も兼ねて一人リビングで夕食を食べていたとき、隣のお母さんの部屋から話し声が聞こえた。今家には私とお母さんの二人しかいない。おそらく電話をしているのだろう。相手はきっとお兄ちゃんだ。

『千春? 今いるわよ。ちょっと待ってて』

私の名前が聞こえたと思ったら、お母さんがこっちに来て私に受話器を渡した。

「なに?」

「お兄ちゃんがお土産になにが欲しいかって」

「私別にいらないんだけど」

「そういったことはお兄ちゃんに直接いいなさい」

そう言って、お母さんは自分の部屋に戻っていった。私は手渡された受話器の保留を解除した。受話器からは聞き慣れたお兄ちゃんの声が聞こえた。

『もしもし、千春か?』

『そうだけど……』

『明日にはそっちに帰るんだけどさ、土産でなんか欲しいものあるか?』

『別に買わなくてもいいから。ていうか私土産いらないし』

『なんだよ、やけに機嫌悪いな』

『あのさ、私受験生なんだからこんなことでいちいち電話してこないでよ。忙しいんだからさ』

受験まで残り二ヶ月を切り、毎日勉強に明け暮れていた私。人の気も知らないで友人達と旅行に行っている兄が私には腹立たしく、勉強などで溜まったストレスをぶつけてしまった。

『せっかく合格祈願のお守りでも買ってやろうと思ってたのに……』

受話器越しに聞こえるお兄ちゃんの声がほんの少し硬くなる。

その言葉にまた私はイライラしてしまい、ついに気持ちが爆発してしまった。

『いらないって言ってるでしょ! 同じ事を何度も言わせないでよ。お土産、お土産って……。お兄ちゃんなんか帰ってきても私の勉強の邪魔になるだけだから、もう帰ってこないで!』

受話器の電源ボタンを押して通話を切る。怒りが収まらない。二階の自分の部屋に戻り、ベッドに倒れこむ。自分の中にあるドロドロとした暗い感情を持て余す。もう勉強をする気にもならない。眠気に誘われるまま意識を預けた。

聞き慣れた携帯電話のアラームが鳴り、目が覚めた。時刻は午前七時。今日は夕方まで図書館で勉強する予定だ。教科書やテキストをカバンにつめて家を出た。

図書館は私と同じように受験生がたくさん利用していた。既に席はほとんど埋まっている。僅かに空いている席に座り勉強を始めた。

昼までは苦手科目の数学を重点的に復習する。

一通り進めたところで昼食を買いに近くのコンビニに行くことにした。

昼食を買い、コンビニを出ると遠くで救急車のサイレンが鳴るのが聞こえた。

コンビニから戻り、昼食を取る。買ってきたサンドイッチやおにぎりはあまりおいしくなかった。

昼食を食べ終わり、勉強を再開しようとしたとき、携帯電話から電話の着信音が流れた。

しまった! 電源を切るのを忘れてた。

勉強に集中していた周りの人たちの冷ややかな視線が突き刺さる。私は着信相手が誰かも確かめずに急いで電源を切った。

夕方になり図書館の閉館時間が近づいたため、私は荷物を持って図書館を後にした。

図書館を出てしばらくしたとき、私は昼に着信があったのを思い出した。電話をしてきたのは多分お母さんだろう。内容はきっと夕食を家で食べるのかどうかとかに違いない。

一応確認のために携帯電話の電源をいれる。ディスプレイに不在着信のマークが映し出される。相手を確かめると、予想通りお母さんからだった。

全部予想通り。そう思った私だったけどそこであることに気がついた。

あれ……? 着信履歴が全部お母さんで埋まってる。

最初の連絡の履歴がなくなるほどの着信がそこには映し出されていた。

何か、あったのかな?

私はリダイヤルをした。二、三回のコールの後にようやく電話が繋がる。

『もしもし? お母さん?』

話しかけるが返事がない。しばらく返事を待っているとお母さんのすすり泣く声が聞こえた。

――何かあった。私はすぐに理解した。大抵のことでは動じないお母さんが泣くほどの事態。よほど大きな何かがあったのだろう。

『お母さん、大丈夫? どうしたの』

『ちはる……あのね……お兄ちゃんが、佳祐が……死んじゃった……』

……えっ?

今お母さんはなんて言った?

『家に……帰ってくる途中で……事故にあって……病院に運ばれて……私が着いた時はまだ意識があったのよ……返事をしてくれたのよ』

お母さんが何か言っているが、頭に入ってこない。

死んだ? お兄ちゃんが?

嘘だ。だって昨日の夜には私と電話して、喧嘩して……。それで……それで!!

『お兄ちゃんなんか帰ってきても私の勉強の邪魔になるだけだから、もう帰ってこないで!』

私があんなこと言ったから?

どうしよう? 帰ってきたら謝ろうと思ってたのに……。心配してくれてありがとうって、言おうって……。

涙がジワリと瞳に滲みだす。それが溢れるのに一秒もかからなかった。

「う、うわああぁぁぁ」

人目もはばからず大声をあげて泣いた。周りの人が自分をどう思うかなんて気にもならなかった。

お兄ちゃんが死んだ。もう話せない、謝れない。あの温かい手で私の頭を撫でながら「よくやったな」ってほめてくれることもない。

後悔しても、もう遅い。お兄ちゃんはもう……いないんだ。

罪悪感と後悔に襲われながら私は涙を流し続けた。





「それじゃあ、千春。お母さん行ってくるから」

「うん。気をつけて」

大きく膨れ上がったボストンバックを持ったお母さんを玄関で見送る。

今日からお母さんは単身赴任をしているお父さんのところに数日泊まる。そのため、私は今日から数日の間、一人で留守番をすることになった。

玄関の鍵を閉めて私はリビングに向かった。カーテンを開けると朝日が部屋を明るく照らす。

「おはよう、お兄ちゃん」

部屋の隅にある仏壇に挨拶をする。仏壇にはお兄ちゃんの写真が飾られている。

あの日、お兄ちゃんが死んでから三年が経った。あの後、私は罪悪感や後悔からノイローゼになってしまい受験に失敗した。第一、第二志望校は両方とも落ちて、滑り止めの高校になんとか入れた。

高校に入学した後も、しばらくの間はふさぎ込んでいたけど、時間が経つに連れて少しずつ以前のように戻れた。

元に戻れたのは友達や家族の助けがあったのもあるけれど、一番の理由はいつまでもふさぎ込んでたらお兄ちゃんに怒られそうな気がしたからだ。

高校三年の今、本来なら皆受験に勤しみ、焦っている。だけど私は彼らの中にはいない。

先月に公務員採用試験の面接を受けてきた。結果は一次試験を合格して二次試験の候補に入った。後は次の試験まで待つだけだ。

「お兄ちゃん。私もう十八歳だよ。来年にはお兄ちゃんと同い年だよ。四つも離れてたのにね?」

仏壇に置かれてるお兄ちゃんの写真に話しかける。こうやって毎日写真に話しかけるのがお兄ちゃんが死んでからの日課になった。

「そういえばお父さんってばまた別の場所に単身赴任するんだって。今度は飛行機使わないと行けないところみたい。お母さんは毎日浮気してないかって心配してるし……。まあ、だから今日からお父さんのところに泊まりに行ったんだけどね」

当たり前だが返事はない。

最初の頃はこうやって話しかけるだけで涙が流れたが、今では普通に話せる。教会で懺悔をするのと似たような感じだ。

一通りの報告を済ませた私はリビングに置いてあるこたつの中に入った。お母さんを見送るために早く起きたため、まだ眠い。幸いすぐに眠気が来て私は眠りについた。



「……ぃ。……きろ。」

耳元でなにやら声がする。意識がはっきりしてないため、何を言ってるか聞き取れない。

「……お~い。起きろ~」

そういえばこの声は誰の声だろう? お母さんはもう出たし、私の他には誰もいないはず。そう自覚すると意識が徐々に鮮明になっていく。それにしてもこの声……。

目を開けた私は凍りついた。目の前の光景を理解できない。だって、こんなのあり得ない。

「おい、なんだよ。まだ怒ってるのか? 髪なんか染めて、お前学校どうするんだよ。俺が悪かったって。だから返事してくれよ、千春」

三年前と変わらない姿のお兄ちゃんが目の前にいた。

これは夢だ。現実じゃない。だから、泣いたって問題ない。

「おにい、おにいちゃ……おにいちゃ~ん」

ポロポロと涙がこぼれる。私が急に泣きだしたためお兄ちゃんは慌てだした。

「え、えっ? なに? どうした、千春。なんかあったのか?」

お兄ちゃんはしばらく私が泣くのを見ていたが、やがて私の頭に手を乗せて撫で、慰め始めてくれた。

あぁ、温かい。この感じはお兄ちゃんだ。本物だ……。

頭に触れる手の平の温かさを感じながら、私はお兄ちゃんを抱きしめた。もう二度と目の前から消えないように。

おかえりなさい、お兄ちゃん。

a

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「壁の中より」 第2話 4

 大量の食料品の入ったビニール袋を千晶と湊はそれぞれ片手に提げ、スーパーから出た。外はもう暗くなっている。

 湊はチラリとビニールを見る。買いすぎたかなと思わないでもなかった。

 大量の食糧品は主に今日の夕食に使われるもので、お祝いもかねていたため必然的に量が多くなってしまった。

 今日は湊の初給料日だった。

「ようやく入ったか~。この一ヶ月、湊の給料が入るのをどれだけ待ったことか」

 わざとらしく涙ぐむしぐさを千晶がした。もちろん涙は少しも流れていない。

「そう? そんなに待ってた気配はしなかったように思えるけど」

「いや、すごく待っていたよ。ホントに。だって今月は予定外の出費で生活ぎりぎりだったし」

 予定外の出費というのはもちろん湊のことだ。衣服代、食費、その他生活に必要な物をそろえる必要最低限のお金は千晶がすべて出していた。自分の出費や都市へ納めるお金、それに湊のお金が加わる。生活がぎりぎりになるというのは当然のことだった。

「千晶」

「ん~。なに?」

「ありがとう」

「どういたしまして。それで、初の給料はどれくらいだった?」

 興味ありげに千晶が聞いた。

「約17万Dってとこかな」

「最初だしやっぱりそんなものか~」

「そんなものかな?」

「そうだね。でも、別のところで働けばもっと手に入ると思うよ。今は都市が出している仕事を選んでるけれど、一般のところで働けたらもっといい給料がもらえるし。手にしたお金が多ければ、それだけ使えるお金も増えていくしね」

 湊が一日八時間ほど毎日働いて得た17万D。都市へ納める分で10万ほど消えてしまうがそれでも手元には7万も残る。この都市は外の世界に比べれば多少物価が高かったが、それでも残ったお金とはいえ、それを好きなようにしていいといえるここはやはり少しおかしいと湊は思った。


「あれ? 千晶と湊じゃねえか」

 声をかけられたのは千晶と湊がスーパーを出てからしばらくしてからのことだった。胸元を大きく露出する派手な服装をした女性を連れた矢野が二人の後方からゆっくり近づいてくる。

「どうも、矢野さん」

 湊が矢野の姿を見るのは久しぶりだった。一週間ほど前までは仕事から帰った湊と部屋の入り口で顔を合わせることが何度かあったが、最近では一度もなかった。

「おう、久しぶりだな。二人で買い物するなんて仲いいなお前ら」

「そういう矢野さんこそ」

 連れている女性を湊はチラリと見る。以前見た女性とは違う女性だった。

「そうか? そんな風に見える?」

 矢野は少し困ったように笑った。

「それにしてもすげえ量だな、それ。一週間分の食材か?」

 湊と千晶が持っている袋を見た矢野の表情は驚いているとも呆れているともとれる。

「いえ、実は今日の分なんですけど」

「なんだそりゃ。お前ら二人でヤケ食いでもするのかよ」

「違いますって。実は502の楓さんと鈴ちゃんの分もあるんですよ」

 数日前、楓との行為を終えて501に戻った湊に千晶がある提案してきた。

『今度鈴ちゃんと楓さん誘って一緒にご飯食べない?』

 隣人として交流を深めたいと千晶が言った。湊はそれに賛成し、楓のほうには鈴を通して話が伝わった。そして今日、湊の給料で買った食材を使ってみんなで食事をする。

「ふ~ん。いいねぇ、みんな楽しそうで。おれはお呼びじゃなかったみたいだし」

 子供のようにすねる矢野。だが、湊は同情など少しもしなかった。

「だって矢野さん、ここ数日いなかったじゃないですか」

「言われてみれば確かに」

「一応僕と千晶で何度か確認に行ったんですよ」

「そ、そうなのか……」

 気を落とす矢野を隣の女性がやれやれといった様子で慰める。年は矢野の方が上に見えるのに、こうして見ると矢野の方が幼く見える。もしかしたら女性の方が年上なのかもしれない。

「じゃあさ、矢野も今から一緒にご飯食べる?」

 千晶が言った。精神年齢が近いからなのか、千晶は矢野に対してため口だった。

「う~ん。悪いけど断らせてもらうわ。おれ、今からこいつとの用があるからな」

 矢野は隣の女性の肩を掴んで自分の元へと引き寄せる。

「そっか。それじゃあ矢野との食事はまた今度だね」

「そうだな。……ところで話は変わるけど千晶、お前最近仕事のほうはどうなの?」

 矢野の言葉を聞いた千晶は少しだけ気まずそうな表情をして湊を見た。

 千晶の仕事について湊は何も知らない。何をしているか千晶は話さなかったし、湊も聞こうと思わなかったからだ。千晶がきまずそうにしているのはおそらく仕事について聞いてほしくないからだと湊は考えた。

「順調だから気にしなくていいよ」

「ふ~ん。それならべつにいいけど」

 聞きたいことは聞いた。そう判断したのか、矢野は女性を連れて夜の街へと消えていった。

 矢野が去り、また二人で帰路へと歩み始める。

「さっきのさ、やっぱり気になる?」

 千晶のさっきが何を言っているのか湊はわかっている。

「仕事のことでしょ。別に気にしてないよ。言いたくないことは言わなくていい」

 千晶はしばらく「う~ん」と唸って散々悩んだ後にこう言った。

「実はわたしの仕事ってスパイなんだよね。日夜都市の秘密を探るために奔走しているんだ」

「あっそう」と湊は千晶の作った適当な答えを流した。

「あれ? 信じてない?」

「うん。これっぽっちも」

「そっか、信じてないのか。その言葉をいつか後悔するよ!」

「大丈夫。そんな想像をいつもしているダメな人と一緒に住んでることを、すでに後悔してるから」

「湊ってさ……結構ひどいよね。冗談ってわかってるよね?」

 冗談を流されたのがショックだったのか千晶は少し泣きそうだった。

「さあ?」

 湊は苦笑した。

 マンションはもう目の前に近づいていた。
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「彼はいつだって笑っていた」

「あのさ……」

昼休み、弁当を早く食べ終えた俺は、友人の拓海と校庭でバスケをしていた。

バスケと言ってもフリースローを先に5本決めた方が負けた方にジュースを奢ってもらうという遊びのバスケだ。

拓海が声をかけたのは、拓海が2本、俺が4本シュートを決めて残りの1本を決めようとしていた時だった。

「なに? プレッシャーかけようたって、そうはいかねえぞ」

「ちがうって。そうじゃなくってさ、あれだって」

「なんだよハッキリしないな……」

言葉を濁す拓海を放っておいて、俺はシュートを打った。

回転のかかったボールがゆっくりと弧を描いてゴールへと吸い込まれていく。

これは入ったなと心の中でこっそりと勝利の確信を抱いた。予想どおりボールはゴールに入り、かかった回転によって俺の所へ戻ってきた。

「これで俺の勝ちだな」

ドリブルをしながら拓海の横に行く。

「……ん? ああ、悪い。見てなかった」

自分が負けたことを気にもしないで拓海は惚けていた。

どうにも様子がおかしい。いつもなら、負けたことを悔しがってリベンジなどとと言って、そのまま1on1をするのに。

よく見ると、さっきから拓海はなんだか落ち着きがなかった。視線をさまよわせ、頭を抱えたり、身悶えたりしている。

「どうした。なんかあったのか?」

まず間違いなく何かあったのだろうが憶測に過ぎないので一応確認してみる。

俺の言葉を聞いた拓海は待っていたと言わんばかりに顔を近づけてきた。よほど興奮してるのだろう。

それほどまでに拓海が気にすることに、次第と俺も興味が湧いてきた。

「実は……さ。昨日立花から返事もらったんだ」

ああ、なるほどとうれしそうに話す拓海の言葉を聞いて俺は納得する。

立花さんというのは拓海と俺のクラスメイトの女の子。大人しい性格で普段はあまり目立たないけれど、行事になると率先して行動をとり、みんなを引っ張っていく。そんな子だ。

拓海は数ヶ月前にあった文化祭で懸命に作業をする彼女を見て好きになってしまった。去年同じクラスで連絡用にアドレスを聞かれていた俺にアドレスを聞いて、他愛ないメールから始めて、地道に仲を深めていった。

特にここ1ヶ月は拓海と立花さんの二人で一緒に帰ることが何度かあり、そろそろくっつくんじゃないかなんて思っていたところだ。

まあ、案の定くっついたわけだったが……。

そして三日前、遂に拓海は告白をした。その日は告白をした後にずっと振られたらどうしようと俺に言ってきた。

大丈夫だと説得してもまるで聞かない。酔っぱらいより質が悪いなどと思ったりもした。

だけど、カップルになったならよかった。拓海ならそう思える。

「よかったな。念願叶って立花さんが彼女だぜ。ホント羨ましいよ」

「ありがとな。これも司が相談に乗ってくれたりしたおかげだよ」

「……たく。調子のいいこといってんじゃねえよ。一人だけ彼女作りやがって」

「……へへへ」

ちょっとした皮肉も今の拓海にとっては自分が照れる材料の一つでしかないようだった。



帰り道、久しぶりに拓海と一緒に学校から帰る。今日は立花さんの用事があったためだ。

途中のコンビニで今日のバスケの賭けの景品のジュースを拓海に買わせた。拓海も自分の分の飲み物を買う。拓海が買ったのはペットボトルのミルクティーで俺は紙パックのフルーツジュースだった。

コンビニを出て、俺はすぐにジュースを飲んだ。甘く濃厚なフルーツの味が口の中に広がる。そのまま一気に飲み干し、ゴミ箱の中に空になった紙パックを捨てた。

「フルーツジュース一気飲みって……」

「まあ、無性に甘いものが飲みたくてさ」

拓海はまだ半分も飲んでいないミルクティーを片手に持ち、再び二人で帰路を歩き始める。二人で授業中にあった教師の面白い話をしたり、拓海の口から自然とこぼれるノロケ話に適当に返事をしたりした。

やがて別れ道に着いた。

「それじゃあ、また明日」

「ああ。じゃあな」

別れの挨拶を互いにしてそれぞれの家に向かう。

拓海と別れてから数分後俺はポケットから携帯電話を取り出し電話帳を開いた。そして、ある人物の電話番号を入力して電話をかけた。

『もしもし……』

『あっ! もしもし、立花さん?』

『司くんですか。どうしたんですか?』

電話の相手、拓海の彼女の立花さんは突然の電話に少し驚いていた。

『拓海から聞いたよ。付き合うんだってね。おめでとう』

『あ、ありがとうございます。司くんにはお世話になりました。拓海くんの相談に乗ってもらったりして』

『別にいいって。無事二人が付き合うことになったわけだし』

『今度お礼でもって考えてたんですけど……』

『ああ、それならもうもらったからいいよ』

『もらったって、わたし司くんに何かあげましたっけ?』

『いやいや、こっちの話し。まあ、それが言いたかっただけだから』

『そうですか、わざわざありがとうございます』

『うん、それじゃあね』

そう言って俺は立花さんとの通話を終了した。

携帯電話をポケットにしまい、空を見上げる。赤褐色に染まった夕日が沈みはじめていた。それを見た瞬間胸の奥底に溜まっていた感情がこみあがってきた。

「あ~あ! ふられちまった! まあ、告白したわけじゃないんだけどさ……」

涙が頬を伝い、視界が滲む。流れ出る涙を服の裾で拭いた。

拓海が立花さんに恋をした時と同じ時、俺も同じく恋をした。去年一緒のクラスだった時からいいなとは思っていたが、恋とまではいかなかった。

だけど拓海が立花さんのアドレスを聞いた時、俺も彼女のことが好きなんだって気がついた。

拓海にこのことを言おうか迷っていた頃、立花さんからメールが来た。正直叫ぶくらい嬉しかった。

けど、メールの内容は、

『司くんって柴田くんと仲よかったですよね? よかったら相談に乗ってもらえませんか?』

俺のこととは関係ないものだった。

これを見た俺は思った。裏方に回ろう。それで、この二人をくっつけようって……。

そしてようやく二人は恋人になった。

そのことによって俺もようやく振られたということを受け止めることができた。

きっと心のどこかでは、もしかしてまだほんの少しでもチャンスがあるかもなんて思ってたに違いない。

でも、そんなことはあり得ない。だって二人を俺は全力で応援したんだから……。だから、チャンスがないのは当然だ。

流れていた涙がようやく止まった。今の顔を鏡で見たら、きっとひどい顔をしてるだろう。目は充血し、目蓋は腫れて顔は涙でくしゃくしゃなはず。

しっかりしよう。明日二人に会った時に泣いたことを指摘されないように。また、毎日を笑って過ごせるように。

いつかまた新しい恋と出会えることを願って……。

It was the one that everyone met. And, he will meet it again some time.(それは誰もが出会うものだった。そしていつか彼は再びそれに出会うだろう。)

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「壁の中より」 第2話 3

 夕日が沈み、空を暗闇が覆い始めた。小さな星達が現在留守にしている月に代わって空を照らしている。地上では星や月に代わり、人工的な光が辺りを照らす。そんな中、地上の明かりが届かない路地裏では、一人の少年が複数の男に取り囲まれていた。

「だ~か~ら。さっさと金出してくれない?」

「黙ってないでさ、浩二君の質問に答えたら?」

 浩二の周りにいる者たちが顔を近づけながら問いかける。

 どうしてこんなことになったのだろうと少年は思った。
 
 ――少年は今からほんの少し前に一ヶ月働いて手に入れたお金を受け取ったところだった。都市に送られてから一ヶ月。必死に働いて手に入れたお金だ。犯罪者ということで、封筒に入れたお金を手渡しでもらう。
 
 初の給料ということもあって少年の頬は自然と緩む。浮かれる気持ちを抑え、自宅へと帰る途中、電車を降りて駅の広場を抜けようとしたそんな時、少年は彼らに声をかけられた。

「あ~ちょっと。キミ」

 男たちが少年に声をかけた。少年は最初、自分が声をかけられたとは思っていなかったので、そのまま立ち去ろうとしたが、

「いや、だからキミだって」

「ぼくのことですか?」

「そうそう。ちょっと待ってくれない?」

 少年は言葉にできない嫌な感じを抱いたが、特には気にしなかった。そして、この時に何も考えずに逃げていれば今の状況にはならなかった。
 
 少年の周りに集まりだした男たちは少年を取り囲み、有無を言わせずに路地裏へと連れて行く。

 ――そして、現在少年は男たちに金を請求されていた。

「あ、あの。すみませんけど、お金は渡せないです」

 オドオドと遠慮がちに小さな声で答える。しかし、返事をした瞬間に少年の頬に痛みが走った。一瞬何が起こったかわからず、数秒して自分が殴られたのだと理解した。

「え? ごめん。もう一度言ってくれるかな?」

 ここで少年は一緒に仕事をしている先輩が話した、ある話を思い出した。

『そういえば、お前新入りか。じゃあ、給料日は気をつけろよ。給料日になると金目当てにおれたちを狩るようなやつらが出てくるからな。もし会ったら、すぐに逃げろ』

 思い出すのが遅かったなぁと少年は思った。人目につきにくい路地裏。まして数人の男に取り囲まれているため、少年の姿は殆ど外から見えない。仮に見えたとしても誰も少年を助けないだろう。この都市の現状がそうなのは少年も知っていた。

「とりあえず、気絶させとく?」

「いいね、浩二君。そうしようよ」

 周りの男たちが口笛を吹き盛り上げる。

(あぁ、もうだめか)

 少年がそう感じた時、背後からバキッと鈍い音が響いた。その場にいる全員の視線が音のした方へと向けられる。

 そこには、口元をバンダナで覆った少年が三人立っていた。足元には浩二の取り巻きの男の一人が倒れている。

「なに? お前ら」

 楽しい時間を邪魔された浩二が不満そうな顔をして呟く。

「お前らこそ何なの? 一人相手に大人数で取り囲んでみっともねえ。しかも一方的に殴りやがって。これじゃどっちが犯罪者かわかんねえな」

 三人の中の一人、茶色髪の少年の一之瀬由宇が浩二を挑発した。

「てめえ……」

「なんだよ、怒ったのか? 事実を言っただけだろうが」

 浩二は由宇の挑発に怒り、殴りかかろうとしたところで、浩二はある事に気づいてニヤニヤと嫌な笑みを浮かべた。

「なんだよ、お前もカハンじゃねえか。犯罪者がおれら一般人に説教かよ。こりゃおもしれえ」

 浩二が笑いだし、周りの者も微笑を浮かべる。

「しかもお前、おれらに危害を加えたな? 懲罰行きだぜ」

「ふ~ん。それで?」

 浩二の言葉を聞いても由宇は少しも動揺していない。

「それでっ……て、すぐに警備のやつらがくるぞ」

「それはここで起こっていることに気づいたらの話だろ。それにお前らが選んだんだぜ、人目につきにくいここを。ほんの少しの間だったら、何が起こっていようが誰にも判らねえよ」

 由宇の発言に浩二の周りがざわめき始める。今までの犯罪者たちと違って目の前の少年は自分たちに本気で手を出す。そのことを彼らはようやく理解した。

「さて、それじゃあ仲間の救出を始めるか」

 由宇の言葉を引き金に、少年達の抗争が始まった。
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THE BEST BANG!!

こんばんは、建野海です。

ついに、ついにきました~
(*^□^*)

福山雅治のベストアルバムTHE BEST BANG!!の発売日です。

早速買ってきましたb(・∇・●)

アルバム片手に持ち自宅に帰ってる道中はずっとにやけてました(笑)

変態ですいません(´ω`)

アルバムは何種類かあったのですが、一番特典が豊富なのを買ってきました。

ちなみにこれです。








今日からはしばらくこれを聞いていようと思います。

……あっ! でもあと5日もすれば次は宇多田ヒカルのベストが出るんでした
( ̄□ ̄;)!!
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ブログイメージ文

こんばんは、建野海です。

今回はブログに対する自分のイメージを文にしました。ブログ説明に載ってるので、よければ見てください。
新しい文が更新されると、最新の文が載ります。

このブログに『扉の中の部品たち』という名前をつけたときに今書いた文が思い浮かびました。

もしかしたら、これからも浮かぶかもしれないので、思い浮かんだときは、ここに書き足していこうと思います。



以下はイメージ文になります。


扉を開けると、そこには擦り切れた部品たちが転がっていました。

世界の一部として働いた彼らを待つのは「廃棄」か「再生」のみ。

A convenient miracle doesn't happen here.(都合のいい奇跡はここでは起こらない)

†追加†

彼らは働きました。

来る日も、来る日も働きました。

ただ消費を繰り返す時を長い間過ごしました。

やがて、「世界」に疑問を抱いたものたちが少しずつ外れていきました。

しかし、替わりはいくらでもいるのです。

Will will it be "Success" to wait for them who come off or it will be "Failure. "?(外れた彼らを待つのは「成功」だろうか、それとも「失敗」だろうか?)



0から始まり、0に終わる。何かを残し、何かを伝える。
どこにでもいて、どこにもいない彼らは、今日も回り続ける。

Does the answer go out if it comes when?Everyone knows, and no one knows it.(いつになったら答えは出るのか? それは誰もが知っていて、誰も知らない)
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「壁の中より」 第2話 2

 男性との話からおよそ一時間が経った頃、仕事の終わりを告げる笛が響き、作業員たちが一斉に帰り始めた。男性も他の作業員と同じように帰り、湊もまたマンションへの道を歩き始めた。
 
 作業場から駅へ歩き、電車に乗る。長時間の作業のせいで湊の疲労は限界に達していた。六番街の駅に着くまでに何度か意識が飛び、危うく降りる駅を通り過ぎるそうになる。

 マンションに着くころには朝日が顔を半分覗かせていた。今は閑散としている周りもあと数時間もすれば人であふれかえるだろう。

 暗証番号を入力して入り口を通り、エスカレータで五階にあがる。ようやく501号室の前にたどりついた。ポケットから取り出した鍵で扉を開く。リビングは暗闇に満たされていた。明かりをつけ、リビングに入る。冷蔵庫を開けて中から缶のスポーツドリンクを取り出し一気に全部飲みほした。

「ふう」

 全身に水分が行きわたるのを感じる。空き缶をゴミ箱に捨て、リビング右手にある千晶の部屋の前に立った。扉をほんの少しあけるとカーテンの隙間から差し込む太陽の光でちょうどベッドで眠る千晶の顔が見えた。規則正しい寝息をたてて眠っている。寝相の悪さのせいか掛け布団が床に落ちていた。そのせいか、千晶は寒さに耐えるために体を丸めていた。

 しょうがないなと思いながら湊は部屋の中に入り、掛け布団を拾って千晶にかけた。

 千晶の行動は一緒に生活した一ヶ月の間に大体把握していた。寝相が悪いのも学んだことの一つ。

 千晶を起こさないようにそっと部屋を出る。バスルームに入り、シャワーを浴びる。熱いお湯が外の空気で冷え切った体の節々を少しずつほぐしていく。

『坊主、おめえはどうしてここに来た?』

 先程の男性の言葉が頭の中で反芻していた。

(どうしてここに来た……か。失ったからここに来たんだ)

 左手の甲に刻まれたマーク。逆さの状態で男と女が抱き合い、胴の部分から一体化して螺旋状に絡まった物がそ
こには刻まれている。

 これが湊の罪の証。

 一通り体を洗い終わり、シャワーを止めて湊はバスルームを出た。
 
 体を拭いて髪を乾かしながらリビング左手にある自分の部屋に行き、新しい服に着替える。部屋にはスタンドライトが薄ぼんやりと明りを灯している。湊はスタンドライトの電源を切り部屋を出た。そのまま外に出て502号室のインターホンを押す。

 少しして中から少女が出てきた。真白鈴。502号室の住人の一人で腰まである長い髪が印象的な少女だ。鈴は相変わらず体のサイズに合っていないジャージを着ていた。

「うぅ……」

 鈴は眠いのか瞼をこすっている。必死に意識を繋ぎとめようと腕をつねっているが、今にも眠りそうな様子からあまり効果がないように見えた。

「ごめんね、ちょっと僕の部屋に行っててくれる?」

 鈴は言っていることを理解したかわからないが、寝ぼけながら501号室へと入って行った。

 彼女は少し特殊だが、犯罪者だ。

 湊は中に入り、リビングで缶チューハイを飲み、つまみを食べている女性に声をかけた。

「楓さん、来ましたよ」

「……ん? ああ、お前か」

 声を掛けられて湊に気が付いた女性、本宮楓。名目上は鈴の保護者で、そして湊の義務の契約相手。年はまだ二十代。年齢は湊が以前ここに来た時に楓がいったことでわかった。

 楓は本来ならすれ違う男性の視線を引くほどのスタイルだ。しかし、昼夜逆転の生活をしているためそれを見る機会がある者は少ない。

 彼女は犯罪者ではない。
 
 そのため、湊の契約相手になった。

 ベコッと缶が潰れる音がして、楓は飲み終わった空き缶を今いる場所から少し距離のあるゴミ箱に投げ捨てた。空き缶は弧を描きながらゴミ箱の中に吸い込まれていった。

「それで、今日はどっちの用で来たんだ?」

「今日は……義務の方で」

「そうか、だったら部屋に行くか」

 楓は立ちあがると、自分の部屋に向かった。湊も後に続く。

 楓の部屋に湊が来るのはこれで四度目だったが、相変わらず必要最低限の物しかない部屋だった。作業机とスタンドライト、仕事用と言っているノートパソコン。そして床に敷いてある布団。それと行為に必要なもの。これが楓の部屋の服以外の物のすべてだった。

「ほら、適当に座れ」

 楓は敷いてある布団の上に座り、湊も同じく座る。四度目とはいえ今から起こることを想像すると湊は気分が悪くなってきた。

「なんだ? 相変わらず気分が悪いのか?」

「まあ、そんなにすぐに直るものでもないですし」

「どっちでもいいけどな、あたしは。どうせやることは変わらないし」

 そう言うと楓は湊の顔に手を当ててキスをする。やわらかく温かい感触と先程まで飲んでいた酒の匂いがした。

 しばらくキスを続けていると恍惚の表情を浮かべる楓とは対照的に湊の顔色がどんどんと青ざめていった。

「やっぱりだめか?」

「……すいません」

「まあ、いいや。とりあえず服脱ぎな」

 言われた通りに湊は服を脱ぎ始め、楓もまた服を脱いだ。

 外が明りで満たされ始め、人々が光の下に出始めた時、薄暗い部屋の中で湊は義務である一般人への身売りを行っていた。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

アライブ

こんばんは、建野海です

今日はアライブ<最終進化的少年>という漫画を紹介しようと思います。

物語の始まりは、仲のいい三人組、叶大輔、広瀬雄一、落合恵から始まります。

いじめられっ子の広瀬は、たいして強くはないが友達思いの大輔にいつも助けられています。

広瀬へのいじめやそれをかばってできる大輔のケガをいつも心配する恵。

多少の波乱はあるが、三人仲よく毎日を過ごしていました。

そんなある日、授業中に考え事をしていた大輔の中に「何か」が落ちてきます。

しかし、身体に異常が起こったわけでもなく、一体なんだったのか?

そう思いながら自宅へと帰る途中、大輔の目の前に少女が落ちてきて、地面にぶつかり死亡します。

少女が地面にぶつかる直前、大輔は少女と目が合います。少女は笑っていました。

突然の出来事に通行人が悲鳴をあげるなか、大輔は死んだ少女を見てうらやましいと思います。

自宅に帰った大輔はこのことを姉に相談します。そんな時、テレビで世界的規模で自殺が起こっていることを知ります。

翌日、学校に行った大輔は広瀬が屋上に呼び出された事を知り、恵と共に屋上へと向かいます。

扉を開けた先には数人の生徒の死体、そして血まみれになりながら怯えている広瀬がいました。

突然の状況にどうすればいいのかわからなくなっていた大輔たちのもとにクラスメイトの少女がやってきます。

少女は大輔たちの横を通り過ぎて屋上に出るとそのまま壊れたフェンスに近づきました。

なにをしようとしているのか悟った大輔は止めようとしますが、あと少しのところで手が届かずに少女は下へと落ちました。

これがやがて世界を巻き込むことになる出来事の始まりでした。

長くなりましたが物語の始まりはこんな感じです。

この作品は原作、作画が分かれており、原作者の方いわく「生」と「死」がテーマになっています。

実際に漫画の中で、そのテーマについて考えさせられるような描写がいくつも描かれています。

この作品は既に完結しており、単行本は全21巻です。

また、物語が大きく分けて三部構成に なっており、1~9巻が第1部。10~18巻の途中までが第2部18巻の途中から21巻が第3部となっています。

アニメ化も予定されていましたが、確か制作会社の倒産かなにかでなくなってしまいました。(詳しいことは忘れてしまいました)

絵も最初と最後を比べるとものすごい上手くなっており、個人的にはデスノートの小畑さんと同じくらい上手いと思ってます。

これだけいい作品ですが、思ったより周りの人は知りません。

この作品をもっとたくさんの人に知ってもらいたいと自分は思っているので、興味を持った人はぜひ読んでみてください。
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「壁の中より」 第2話

 第二話 火種


 霞が周りに漂い、まだ暗闇が主役の舞台。一日の始まりを告げる太陽はまだ舞台裏で待機している。
 
 ピッ、ピッと笛を吹く音が聞こえる。まるで鬼火のような誘導棒の赤色光が笛の音に合わせてリズムよく踊る。
一方、笛の音をかき消すようにコンクリートを削る掘削機の音があたりに響く。皮膚を削られているコンクリートは悲鳴を上げ、中の肉を露わにして、新しい皮膚を移植されている。

 それぞれの音が不協和音を奏でている中、「ふぁぁ~」と気の抜けた音が音の合間を縫って聞こえる。

「なんだ、坊主。きついのか?」

 隣で一緒に交通整理をしている男性が湊に声をかける。

「いえ、大丈夫です。ただ、少し眠気が来ただけで」

 あくびをしているのを見られていると思っていなかった湊は、すぐにさっきまでの真面目な表情に戻し、意識を集中させた。

「おう、そうか。それにしても、その年で徹夜はキツイだろ」

「実を言えば、ほんの少しだけ」

「そうだろ、そうだろ! ガキが遠慮なんてするな。キツけりゃキツイっていやぁいいんだよ。まあ、こき使うけどな」

 カッカッカと笑う年老いた男性。湊が都市に来て仕事を始めてから約一ヶ月。仕事を始めてからずっと一緒に働いているが、お互いに名前も知らない。

 仕事の時にだけ顔を合わせて、仕事が終われば会うこともない。話すことは主に仕事の内容とほんの少しの雑談。それでも、男性は湊のことを気に入っているのか、親しげに坊主などと呼んでくる。
 
 この男性もまた、犯罪者である。

「あと何時間で終わるんですかね?」

「ん? まあ、だいたい一時間とすこしってぇところだろ。時間なんて気にするんじゃねえ。終わりが長く感じるだけだぞ」

「そうですね、すみません」

「まあ、今日なんて昨日の夕方からずっとだったかんな。特に忙しいわけでもねえし、話しながらするか」

「いいですね。今日は何を話します?」

「そうだな……。たまには真面目な話でもするか」

「真面目な話……ですか?」

「おう」と男性が言い、近くにあるガードレールに二人は腰かけた。

「おれは、もうこんな年になっちまって老い先短い身だ。正直言っていつ死んだってかまわねえと思ってる。ただ
、最後にやっておきてえことがあんだ」

 夜風が二人の間を静かに通り過ぎる。男性は遠い過去を思い出すかのように左手の甲にあるマークを見つめた。

「ここを出たら被害者の家族のとこに行って謝りてえと思ってる。もう何年も前のことだが、おれのせいで人生を狂わせちまった」

「いったいなんで……」

「ここに来る前のおれは本当に貧しい生活をしていてな。金がなかった。食うものにも困って、ある日とうとう空き巣に入った」

「……」

「家に入ったところまでは良かったんだ。金になりそうなものを一通り盗って後は抜け出すだけだった。だが、家から出ようとしたところで家主が帰ってきた」

 男性の乾いた笑いがむなしく響く。

「家主は女性だった。後から聞いた話だと婚約者がいたそうだ。あとは、まあお決まりの展開だ。おれは家主を殺した」

「わざと殺したってことですか?」

「おいおい、そんなことを確かめたところでしょうがねえだろ。結果的におれは人を殺してここに来たってことだ。わざとかそうじゃねえかは問題じゃねえ。殺したか殺してないかなんだよ」

 そうだろうかと湊は思う。同じ犯罪を犯したとしても意識的にやったかそうでないかは違うんじゃないのか。

「捕まった最初のころは、ドジ踏んだとか、もうおれの人生も終わりかとか自分のことばっか考えてた。けどよ、ここにきてしばらく経った頃、ふと、おれが殺した相手の家族はどうしてんのか? 婚約者はどうした? そんな事を考え始めた。何せ外からの情報が全然入ってこないから余計に気になった。そんなことを毎日考えて、自分がやったことを後悔して、ある日被害者のとこに行きてえと思うようになったんだ」

「僕は……そんなことをしても許されないと思います」

 自分にそんなことを言う資格なんてないと思いながらも、湊は男性に問わずにはいられなかった。

「そうだな。結局おれのしようとしてることは自己満足で、余計に相手を傷つけるだけだろうよ」

「そこまでわかってるなら、どうして?」

「さあな、ただおれにとってのけじめみてえなもんだな」

「……なんで僕にこんな話をするんですか」

 名前も知らず、今まで互いの関係に深く踏み込まなかったのに、ここにきて急にこんな話をする男性に湊は疑問を抱いた。

「なんでかな……。ただ、おめえと一緒にいると、なんかこう壁を感じるんだよ。一定以上は踏み込んでこない。そいつは楽かもしれねえけど、なんか違うって思ったからだろうな。だからこれはおめえよりほんの少し長く後悔の人生を歩んだおれからのアドバイスだな」

 男性は視線を前から湊へと移し、一瞬躊躇う様子を見せた後に尋ねた。

「坊主、おめえはどうしてここに来た?」

 男性の視線を湊は受け止めることができずに視線を下へとそらす。いつまで経っても湊は黙ったまま何も答えることができなかった。

「まあ、坊主には早い話だったか」

 ガードレールから立ち上がり男性は湊を置いて仕事を再開した。湊もそれから少しして元の場所へと戻って行った。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

バーベキュー

こんばんは、建野海です

今日は朝から友人たちとバーベキューをしました。

自分は火を起こす係だったのですが、中々薪に火が点かなくて大苦戦(´Д`)

結局点くまでに30分ほどかかりました(´ω`)

火を起こしたあとは、一口サイズに切った肉や野菜をお腹がはちきれそうになるくらい食べました。(自分は貧乏性のなので)

ただ、脂物ばかりだったので、食べおわって数時間たった今でも胃にもたれてるという……。

バーベキューをやったのは、すごい久しぶりでしたが、たまにはこういった食事もいいな~なんて思いました(*´∇`)
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ありがとう湯タンポ

こんにちは、建野海です。

またしても体調を崩してしまいました(笑)

病気め~(ノд<。)゜。

最近寒くなってきたので、気をつけなければ! と思った矢先にこれです。

毎年この時期は病気に何度もかかります。

「いい加減学習しなよ」ってことですね。すいません、毎年学習してません(´ω`)

このままでは去年のようなことが起こるかもしれない( ̄□ ̄;)!!

実は去年から今年にかけて1ヶ月ほど入院してました(*´∇`)アハハ

またあのような経験をするのは嫌なのでマスクをしてがんばります。

ちなみに湯タンポというのは家のデブ猫のことです。一緒に寝ています。温かいです。





>Sugar’dさん

コメントありがとうございます。

これからも楽しんでいただけるように書いていきます(*^□^*)

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スロウハイツの神様

こんばんは、建野海です

今日は小説を買ってきました
(*´∇`)

スロウハイツの神様という小説です。

以前本屋で見かけて、欲しいな~と思っていたのですが、中々買う機会がなくて、ようやく買うことができましたヾ(=^▽^=)ノ

あまり読む時間がないので、寝る前などに少しずつ読んでいきたいです(*^□^*)
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次回予告


「おれたちはもう共犯者だ。お前が納得してなくても、周りはそう思ってるんだよ」

「常識的に考えてそれはない。……絶対ない」

「坊主、おめえはどうしてここに来た?」

「まあ、いいや。とりあえず服脱ぎな」

「……本当の犯罪者はどっちだろうな」

「私はこんなところにいたくない。どんなことをしてでも抜け出してみせる」

「実はわたしは嘘つき……だったり?」

「助けたことを後悔してないかって? 今してるところだよ!」

次回「壁の中より」第2話

火種
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「壁の中より」 第1話 6

 501号室をでた湊は最初に隣の502号室に挨拶をしに行った。インターホンを押してしばらく間が空く。返事がない、どうやら留守のようだ。ひとまず、502への挨拶は後にして、先に503号室の住人に挨拶をすることにした。

「……どちらさん?」

 503号室の扉が開く。中からは上半身裸の男性がけだるげそうに現れた。年のころは二十歳を超えているだろうか。背は湊よりも少しだけ大きく、肩ほどの長さの黒髪をゴムで縛り、赤色のメガネをかけている。そして、左手の甲には犯罪者の証のマークが刻まれていた。これも湊とは違うものだ。

 男は突然現れた来訪者に警戒心を持ち、いぶかしげに湊を見ている。

「今日から501で生活することになった秋月湊です。挨拶に来ました」

「あんた、新規入国者か?」

「ええ、そうです」

「そうか、じゃあ千晶の奴の共同生活者か。ならよかった~。おれはひょっとしてゲンのおっさんが新しい警備の奴を連れてきたかと思ったぜ」

 警戒心が解けたのか、男は安堵していた。

「おお、悪い悪い。ちょっと心配していたことがあったもんだからな。おれは矢野剛史ってんだ。よろしくな」

「よろしくお願いします。矢野さん」

 湊がほんの少し頭を下げて返事をすると、

「だぁ~もう。かたっ苦しいな。もっと楽に接してくれていいぞ」

 矢野は湊の頭をくしゃくしゃと触った。湊は矢野の突然の行動に少し驚きながら乱れた髪を元に戻した。

「でも、見たところ矢野さんは僕よりも年上ですよね?」

「まあな。おれは今二十四だ。おまえはどうだ?」

「僕は十七です」

「そっか七歳差か。まあ、年上だからって気なんてつかわなくていいぞ。それと困ったことがあったら気軽に来い」

「わかりました。ありがとうございます」

 なかなかいい雰囲気になって湊が安心していると、矢野の部屋の奥から女性の声が聞こえてきた。

「ちょっとぉ。いつまで人を裸にさせたままで待たせるのよ!」

 女性の発言に先程まで和やかだった二人の空気が微妙なものになる。

「……すいません、お邪魔だったみたいですね」

「いや、こっちこそすまん」

 お互いになんと言っていいのか分からず次に切り出す言葉を探していた。

「……あ。僕買い物に行かないといけないんで、そろそろ戻ります」

「お、おう。じゃあ、またな」

 結局最後まで微妙な空気のまま湊は矢野の元を後にした。

「こりゃ、気軽には行けないかな……」
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創作小説バトン

創作小説バトン

Q1 執筆歴は何年ですか?
A1 一年弱です(*´∇`)
Q2 今まで幾つの小説を書きましたか?
A2 長編2つ中編1つ短編いろいろ
Q3 主に書くジャンルは何ですか、また挑戦したいジャンルは何ですか?
A3 恋愛と青春? かな……。ジャンル分けはよくわからない
Q4 小説を書く際に、気をつけている事は何ですか?
A4 誤字脱字。設定の矛盾。
Q5 執筆はパソコンですか、紙ですか?
A5 パソコンです
Q6 パソコンの人は、どんなソフトを使っていますか?
A6 microsoftOfficeWord
Q7 一番筆が進むのはどの時間帯ですか?
A7 夜中かな?
Q8 今まで書いた小説の中で、気に入っているものを挙げてください
A8 今書いている「壁の中より」
Q9 その小説のどこを気に入っていますか?
A9 なにが正しいことなのかを自分が考えながら書けることヾ(=^▽^=)ノ
Q10 今まで生み出したキャラクターの中で、気に入っているキャラクターを挙げてください
A10 秋月湊
Q11 そのキャラクターのどこを気に入っていますか?
A11 頭では冷めた考えをしてたりすることもあるけれど、お人好しだから、色々と面倒をみたり、手伝うこと。
Q12 何か賞を狙ったことがありますか、または取ったことがありますか?
A12 電撃大賞を狙いました。惨敗でしたけど(笑)
Q13 小説家を目指していますか?
A13 未熟ですが目指してます。
Q14 ら抜き言葉や、その他言葉の乱れは気になりますか?
A14 特には気になりませんが、あまりひどいと気になります。
Q15 ありがとうございました。最後に、これからの創作活動にあたっての目標を一つ掲げてください
A15 ひとまず、今書いている「壁の中より」を完成させたいです。話の構想はできてるので。
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早くも

こんばんは、建野海です

今日は朝からものすごい寒かったです( ̄□ ̄;)!!

息を吐くと白くなるほどでした。

なんだか秋という気がしません……

つい先月までは長い残暑と秋の入れ代わりで砂漠のような気温でした。(昼は暑く、夜は寒い)

それが1ヶ月もしないでこれほど寒くなるとは
( ̄ロ ̄;)

恐るべし自然。
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「そして今日は、」

部屋の窓から見える見慣れた風景。

ベッドに横たわった僕は毎日同じものをみせられてうんざりしていた。

それもこれも僕の身体が弱いから……。

昔から僕の身体は弱く、ちょっとした環境の変化ですぐに熱を出していた。

特に、学校の行事の前に熱を出すことが多く、他の友達が共有している出来事を僕だけ経験していないなんてことは、よくあることだった。

「はぁ~早く治らないかな」

もはやこの言葉が口癖になった。時々、体調を崩してないときでも呟いてしまうほど。

「みんなと一緒に遊びたいな……」

自然とため息がこぼれでる。気持ちまでも落ち込んできた。

再び窓を見ると、さっきまで晴れていた空から小雨が降り始めていた。

熱でふらつく身体を壁に手を当てて支えながら窓に近づく。

ハァと窓に息を吹き掛ける。吐息で曇ったガラスに、てるてる坊主を描く。雨足はどんどん強くなっていた。

もうだめだと力つきながら僕は再びベッドに倒れこむ。

寒さに震えながら、意識が消えるのを待った。

熱のせいで中々意識が消えてくれない。

寒い……辛い……苦しい……。

……。

顔になにやら暖かさを感じて目をあけた。いつの間にか眠っていたみたいだ。

体調はすこぶるいい。熱もない。

窓の外を見ると雲一つない澄み切った青空に虹という名の階段が取り付けられていた。

部屋の外から母が呼ぶ声が聞こえる。

そうだ、今日は大丈夫。早くみんなに会いに行こう。

勢いよく部屋を飛び出し居間へと向かう。

部屋の窓では太陽の光に当てられてボンヤリと浮かぶてるてる坊主が笑っていた。

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バトン

宇多田ヒカルさん大好きバトン!バトン

Q1 こんにちは!
A1 こんにちはヾ(=^▽^=)ノ
Q2 あなたのお名前は?
A2 建野海です(*^□^*)
Q3 ではまず、宇多田ヒカルさんの好きなところを好きなだけあげてください!
A3 歌詞がいい、歌唱力がすごい、心に響く。
Q4 一番好きな曲は?
A4 Letters
Q5 その理由は?
A5 歌詞が気に入ってるとこかな?
Q6 一番好きなPVは?
A6 COLORS
Q7 その理由は?
A7 幻想的な雰囲気がいい(・∀・)ノ
Q8 ライブにはいったことはありますか?
A8 ない。行きたいな~
Q9 ちなみに、Utada名義での好きな曲はありますか?
A9 そっちは聞いたことがないな……
Q10 もうすぐ活動休止されますね・・・。どう思いますか?
A10 残念ですけど、こればっかりは本人が決めることなので…。できることなら早い復活を期待します。
Q11 少ない気もしますが以上です!ありがとうございました!!
A11 ありがとうございました~(_´Д`)ノ~~
Q12 最後になにかあれば一言どうぞ!
A12 KHの主題歌どうするんだろうΣ( ̄□ ̄;)
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「壁の中より」 第1話 5

 ゴミ袋を玄関の外に出し、湊は額から垂れる汗をぬぐう。外に出したゴミ袋はこれで四つ目だった。部屋の中にあったゴミを袋の中に入れる作業を繰り返している間、湊は何度も考えた。

(どんだけ、掃除していないんだよ)

 本来はきれいだったであろう部屋から出てくるゴミというゴミ。いつ作ったのかもわからないカップ麺の汁入りの箱や、食べかけの菓子類。必要のないと思われる雑誌。そして肝心の千晶の部屋は、

『ダメダメ。いや、いくら同居人になるからって会って数十分で女の子の部屋に入るっていうのは……』

 などと言って、湊の侵入を拒んだが、最終的に実力行使で侵入した。

 湊が入った部屋は、もはや〝女〟の部屋と呼べるものではなかった。外よりはまだきれいにしてあったが、そこには脱ぎ散らかされた服や、床やベッドに落ちた食べカス。換気もしていないのか、部屋からは異臭がした。

『これのどこが女の子の部屋?』

『いろいろとごめんなさい』

 そして、二人で部屋の換気や掃除をし、現在は湊が居間の掃除、千晶は自分の部屋の掃除をしていた。

 二人で掃除をした甲斐もあって、掃除を始めてから一時間弱。入った時にくらべると中はずいぶんときれいになった。

(ここらへんで一度休憩をいれよう)

 玄関横に座り込み、壁に体を預ける。指を曲げ、首を回すとポキッとこぎみよい音が響いた。

 程よく休憩をしたところで、湊はひとまず玄関前に溜まっているゴミを捨てに行こうと考えた。

「お~い、千晶。ゴミ捨てに行くけれど、そっちはまだゴミある?」


 一応持っていく袋がこれ以上ないか千晶に確認をとる。

「いや、別にないよ~」

「わかった」

 置いてあるゴミ袋を全て抱え、エレベータに乗って下へと降りる。
 
 エレベータを降りた後、マンション入り口を出てすぐの場所にあるゴミ捨て場にゴミを捨て、中へと戻ろうとしたところで、湊はあることに気が付いた。

(しまった。中に入るための暗証番号を聞いていなかった)

 またしても中に入れなくなった湊は試しに千晶を呼んでみた。

「千晶~。聞こえるか?」

 できるかぎり大きい声を出したが、返事がなかった。どうやら聞こえなかったようだ。

(――待つとしよう。あまりにも戻ってくるのが遅かったら、千晶が様子を見にくるかもしれないし)

 ふと、湊は空を見上げた。視界には高くそびえたつマンションやそれらよりも高い壁が入り、空を狭めた。籠の中の鳥が見える風景はこんな感じなのだろうか? 空を飛ぶという自由を奪われ、飼い主から仮の名を与えられ、
媚を売り、外に出られる機会をじっと狙う。中には逆らうことを諦めて飼い主に付き従うものもいる。

 自分はどうなるのだろうか? 

 漠然とした疑問を湊は抱いた。かつていた街からは、ずいぶんと遠くに来た。犯罪者というレッテルが張られた
からには、もう元の街に戻ることもないだろう。

 自分が起こしたこと、その結果を後悔はしていなかったが、一つだけ気がかりがあった。

『あなたは、どうしたいの? 自分で考えなきゃ始まらないよ』

 自分にとっての数少ない理解者だった人の言葉を思い出す。自分が『更生都市』に送られた後、あの人はどうなったか? それが湊の唯一の気がかりだった。

(これから、どうなるかな?)

 今は出ない答えを、湊はひとまず保留した。

 入り口で待つこと数分。一人の中年の男性がマンションの中から出てきた。身長は湊よりも一回り大きく、190㎝ほど。二の腕は分厚い辞書のように太く、頬には縦に一線、右目もとから口にかけて大きな傷跡が残っている。身に纏っている黒色のスーツは彼を一般人という枠から外すように思われる。

 黒のスーツを着た男は湊を一瞥し、立ち去った。 男の異様な雰囲気を感じながら、湊は501号室に戻る。
 リビングに戻ると、ソファに横になってだらけている千晶がいた。

「あ~おかえり。もう、片付けるものないから終了ね、しゅうりょう」

「ああ。それじゃあ僕も休憩するよ」

 湊は近くにある椅子に腰かける。木製の椅子からはタバコと木の香りが混じった匂いがした。

「そういえば、湊は他のとこに挨拶行ってなかったっけ?」

 首だけを湊の側に向けて千晶が尋ねる。

「ああ。まだ行ってないね」

「じゃあ、後で行ってきなよ。ただし504号室には行かないほうがいいよ」

「どうして? 何か悪いことでも?」

「そこに住んでる人は東区の警備支部長だから。目を付けられたら、ちょっとしたことで懲罰行きになるかもしれない」

「たしかに……それは行かないほうがいいね。なら、504以外の部屋に挨拶に行くことにするよ」

「うん。じゃあ、挨拶が終わったら買い出し行こうよ! 時間もちょうどいいし。おなかすいたし」

「でもいま僕お金持ってないけど?」

「なんのための共同生活者よ。最初の一ヶ月は新規入国者の支援を共同生活者がしなくちゃいけないの。だから、食費とかも全部共同者持ち。まあ、中には支援しない奴もいるんだけどね。まあ、これはこの都市での犯罪者たちの暗黙の了解みたいなものだから。一応憶えておいて」

「わかった。ところで、最初の時も言ってたけど新規入国者って?」

「他の都市にも言えるんだけど、基本的にここって、他の地域からかなり離れてて、おまけに隔離されてるよね。それに都市の周りを壁で囲ってるわけだから、ある意味独立した国って言えないこともないんだよね~。そんなわけでわたし達はみんなここを都市っていうより国として捉えているんだ。だから外から来た犯罪者を新規入国者って言ってるんだよ」

「へ~。そんな理由があったんだ。言われてみれば、そんな気もするな」

 なるほどと湊は納得した。千晶の話を聞いて、この都市での犯罪者たちの生活がほんの少しだけわかった。この都市では立場が低い犯罪者たちは支えあって生きているようだ。

「それじゃあ、そろそろ挨拶に行ってくるよ」

「いってらっさ~い」

 ソファでだらけている千晶を置いて、湊はリビングを後にした。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

紅心王子

こんばんは、建野海です。

今日は現在月刊少年ガンガンで連載している紅心王子を紹介します。

物語のあらすじは、魔界の王子さくら紅次郎が近い将来魔界の未来を脅かす人物を「魔の紅眼」で探しだし、魂を奪うという課題を与えられ人間界へと向かうというものです。


実はこの作品掲載されているのは少年誌なのですが、作風が少女漫画です。

初めて見た時には珍しいなと思いました。

ですが、少年誌に載っているからといって、けして浮いているわけではなく、バトルものが多い作品の緩和的存在になっています。(時折バトルが入りますけどね)

時にはシリアス、時にはこそばゆく、見ていて飽きない作品です。

しかも登場人物の大半が自覚あり、なしを問わずに恋してます。

いったいこいつは誰とくっつくのかと気になって仕方がありません(主に一茶)

どちからといえばマイナーな作品なので、もっとたくさんの人に読んでもらいたいです(*´∇`)
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「苦くて甘い1日」

「ごめん、おれと別れてくれない?」

残暑が過ぎ去り、肌寒い風が吹きはじめ、秋の訪れを感じさせたある日。

私は彼氏に振られた……。

振られた訳もわからず、すぐに彼に理由を尋ねたが、返ってくるのは「うん」とか「いや……」とか曖昧な返事だけ。その場にいるのも辛くなって走って家まで帰ってきた。

部屋に入り、そのままベッドに倒れた。なんだか無性に悲しくなってくる。涙が溢れて止まらない。

せっかく付き合って初デートをして、これから楽しくなってくるところだったのに……。クリスマスの予定も考えてた自分がバカみたい。

コンコンと部屋の扉を叩く音が聞こえるけど、今の私はそれに応える元気がない。

「ちょっと、いるなら返事しなさいよ」

お姉ちゃんが扉を開けて部屋に入ってくる。

「なにあんた、泣いてんの? なんかあった?」

「……かっ、かれし……に……ふられた」

泣きながら返事をしたためうまく言葉が出なかった。
お姉ちゃんは少しだけ驚き、「なるほどね」と呟いて納得すると、

「落ち着いたら来な。ご飯用意しておくから」

と言って、部屋を出てった。

そんなにすぐに落ち着くわけないでしょ! とやり場のない怒りを心の中でぶつける。

やがて、泣くことに疲れた私は襲い掛かってきた睡魔に身を委ねた。

目が覚めると、窓からは月明かりが射し込み、辺りは暗闇に包まれていた。

携帯を開いて時間を確認すると、12時前。ずいぶん寝ていた。

不意にお腹が鳴った。気分はまだ晴れず、食欲は湧いていなかったが、一応何か食べておこうとリビングへと向かう。

リビングではお姉ちゃんがテレビで深夜番組を見ていた。

「あっ!? ようやく起きた~」

リビングに入った私に気づいたお姉ちゃんはテレビの電源を消した。

「食欲ある?」

「……あんまりない」

「そう。じゃあこれでも食べておきな」

お姉ちゃんは冷蔵庫からスイートポテトを取り出して私に手渡した。

こんなの家にあったっけ?

「お姉ちゃん、これどうしたの?」

「これ? あんたが寝てから作ったのよ。どうせ起きてもあんまり食べられないだろうと思って、糖分が採れて少しは食べれるものを考えてそれ作ったの」

私は手渡しされたスイートポテトを一口かじる。

「どう? おいしいでしょ?」

お姉ちゃんは自信満々にこちらの反応を待っている。

「お姉ちゃん……。これ、砂糖と塩間違えて使ってるよ」

口の中はショッパイ。

「なに言ってんのよ。それはあんたの涙の味でしょ」

また泣き出した私の頭をお姉ちゃんは優しく撫でた。

恋の終わりは苦さとほんの少しの甘さがあった。


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tag : *

時のオカリナ

こんばんは、建野海です

今日、数年ぶりに64のゼルダの伝説時のオカリナをやりました
(*^□^*)

発売されてからもう12年も経つんですね。昔はダンジョンをクリアするのに時間が掛かったなぁ(水の神殿なんて1ヶ月かかったっけ…)
( ̄~ ̄;)

こうして改めて起動してみると、当時これにどれだけの技術を注ぎ込んで制作したのかが感じられます。

思い出補正もあるんでしょうけど、今遊んでも楽しい。

むしろ、昔はわからなかった用語やボスの名称などがわかって納得したりします。

続編のムジュラの仮面は挫折しちゃったからな~。売らなきゃよかったと今になって後悔(ノд<。)゜。

時のオカリナは3DSでリメイクするのでとても楽しみです
(。≧∇≦。)


ムジュラもリメイクしてほしいな(。・ω・。)
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こねこ時計 ver.3

CATS
Sweets

プロフィール

建野海

Author:建野海
扉の中の部品たちへようこそ。

名前:建野海

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好きな食べ物: 和菓子、洋菓子などデザート類。

趣味: 読書、ツーリング、ゲーム、ピアノ、映画鑑賞。

好きなマンガ:
ワールドエンブリオ
修羅の門
     3月のライオン
     エリアの騎士
     フルーツバスケット

好きな小説:ダレンシャン
      白夜行
      スロウハイツの神様
      向日葵の咲かない夏
      白い巨塔など。

好きな映画:プラダを着た悪魔
      ワイルドスピード
      僕駐
      インセプションなど。

好きなゲーム:キングダムハーツ
       テイルズ
       ルーンファクトリー
       ゼルダの伝説など

好きなアーティスト:福山雅治
          宇多田ヒカル
          UVERworld
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